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VTIとS&P500を比較
Key(ケイ):@kakeyforwardです
米中貿易懸念や経済指標の悪化、逆イールドなどリセッション(景気後退)懸念からか米国株価はさえない展開が続いています。今後はFRBの利下げ水準がどの程度になるかなど先行きは不透明です
そんな中、米国株式に投資するにあたり代表的なインデックスETFであるVTIとS&P500を比較してみます
VTI:Vanguard Total Stock Market ETF
VTI:Vanguard Total Stock Market ETF(全米株式ETF)は全米に上場する株式のうち約4,000銘柄に幅広く投資するETFです
一方、投資先として一般的なのは有名な指標であるS&P500をベンチマークとするETFです
- SPY:$262,235
- IVV:$182,081
- VOO:$119,178
- VTI:$117,970
- QQQ:$73,403
単位:$MM:100万ドル
etfdb.comより。2019年9月時点
実際の純資産額上位3位はこのS&P500に連動するETFが占めており、その純資産は実に50兆円にも登ります。この3つのETFはそれぞれ運用会社が異なるだけです
4位にようやくVTIが登場します。純資産額はおよそ12兆円です。
ヴァンガード社のETTとしては後発のVOOより運用開始が9年早いにも関わらず純資産額では超されています。
純資産額ではS&P500に劣るVTIですがリターンはやや上回っています
過去のチャートで再確認してみます
VTIとS&P500比較チャート
Portfolio Visualizer( https://www.portfoliovisualizer.com)で比較してみます
VOOは運用開始が2010年10月と短い為、より運用の長いSPY:SPDR S&P 500 ETFとVTIを比較します。配当再投資条件で手数料、税金は考慮していません
SPY SPDR S&P 500 ETF
VTI:Vanguard Total Stock Market ETF
VTIの運用が開始された2001年からのおよそ18年のチャートと年間リターンです
各数値を比較していきます
年間平均リターン(CAGR)
- SPY:7.52%
- VTI:8.05%
標準偏差
- SPY:14.04%
- VTI:14.43%
最大ドローダウン
- SPY:50.80%
- VTI:50.84%
シャープレシオ
- SPY:0.50
- VTI:0.52
数値的にはほぼ大差無ありませんが全体としてVTIがやや優れます。
年率リターンおいてわずか0.5%の差ですが18年間の間に徐々に差がつく事になります
仮に10,000ドル投資していた場合、SPY:36,022ドルに対してVTI:39,250ドルと3,000ドルの差になります。初期投資額の1/3近い差となると案外無視できない数字です
先日の北米旅行で訪れたニューヨーク証券取引所
リーマンショック以降の直近10年間でも同様にわずかに上回ります
米国を代表する500社に投資するの同じになるS&P500ですが、全米株式約4,000銘柄に投資するVTIの方がリターンに優れるという結果になりました
2つのETFの差異は中小小型株に投資するかしないかの差なので中小小型株がリターンんを押し上げている事になります。
最近ではUberやLYFT、BeyondMeatなど。ここ20年でもGoogle、Amazonなど革新企業を生み出してきた米国経済という土壌ならではの結果なのかもしれません
VTIとS&P500の比較まとめ
- 過去18年間では年間リターンにして0.5%VTIが優れる
- リーマンショック以降となる過去10年でも同様。+0.2%
- ともに最大下落率は50%を超える
実際の差はそれほど大きくありませんが以前も同様の結論となった為、個人的にはVTI:Vanguard Total Stock Market ETF(全米株式ETF)をSBI証券にて定期買付しています。
ここ10年のリーマンショックからの回復後、米国株が圧倒的で実に4倍にもなっています。VTI、S&P500連動ETFのどちらに投資してもほぼ同様の結果となったでしょう
ただし、遡れば1970~1980年代2000年代など米国株投資が報われない時代もありました。今後も中国、インドなどの台頭によって世界経済の覇権争いに変化が生まれる可能性も否定できません。
とは言え、1970~80年代などとグローバル環境は大きく変わっておりインターネットという変革もありました。
2000年代こそITバブル崩壊とリーマンショックというダブルパンチがありましたがやはり米国企業が今後も世界経済の果実を掴み取っていく可能性も十分が考えられます
結論としては世界分散投資が無難となりますが、やや割高感はあるものの次々と革新的企業を生み出す米国株、VTIへの投資もやはり捨てがたいと考えます。
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